メゾン・ド・リリィ
「そういえば創太はどこ住むの?」


しばらくして、舜が訊いてきた。


住むとこあるの?って後に続きそうだったけど、初めて名前を呼んでもらえたのが嬉しくて全然気にならなかった。



「メゾ…」


「『メゾン・ド・リリィ』だよ。お前と同じ。」


山本さんが口を挟む。


「おぉ~マジで?創太が新入りか!俺もあそこに住んでんだ。102号室にいるから、何か困ったらいつでも来いよ。よろしくな。」


「うん、よろしく。」


握手した舜の手は女の子みたいに白かったけど、すごく温かかった。


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