雪恋ふ花 -Snow Drop-

そんな珠の様子に、春人は優しく微笑むと、「実はお風呂沸かしてあるんだ」と、耳元でささやいた。

そのままふわっと抱き上げられて、珠は洗面所まで連れていかれた。

「ほんとは、一緒に入りたいんだけど、いきなりそれは恥ずかしいよね? ゆっくり、どうぞ」

そう言って、春人は洗面所の引き戸を閉めた。

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