そしてキミは花になる


印刷室の前まで来て室内を見たわたしは、言葉を失った。


え…?
な…なんで。


なんでちはると先生が抱き合ってるの…?

その光景を見ていたくなかったわたしは、声を殺してその場から走り去った。


近くの空き教室に入って、声を殺して泣いた。


今朝からのちはるの態度がおかしかった原因が分かった。


「うっ…ひっく…うぅ…」

悔しくて、血が出るまで唇を噛んだ。

血と涙が混ざって口に入ってきた液体はしょっぱかった。


涙なんか出すもんかと目を必死にこすった。

でも涙も嗚咽もとまってくれなくて。


どうやって帰ったかなんて覚えていないけど、目は腫れてるし口からは大量の出血。


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