追憶乃記憶
序
巫女とは、人ならざる者だ。
端的にいえば「異能者」。
人とは違うが人でもある、特殊な存在のことを言う。
だが、巫女は生まれつき巫女であるわけではない。
彼女たちは「精霊」と呼称される、常人には不可視のモノと対話し、生まれつき決められた魂の共存者…所謂パートナーと契約を結ぶ事で、只の「異能者」から「巫女」と呼ばれるようになる。
この世には、様々な生き物が生息している。
ヒト、動物、植物、微生物。
果てには、天使も、悪魔も、死神も、精霊も。
「巫女」は、全てに干渉するもの。
この世の全てに干渉する力を持った、神の申し子。