どうして。~君と過ごした大切な日々~
「あるむ、おっはよー」
いつものように
元気よく挨拶してくる美桜
「美桜、おはよう!
今日ねちょっと話したいことがあるんだ」
「おー、
さては恋バナだな!」
「うん、まぁ」
私は
話す内容を思い出して
少し恥ずかしくなり
俯いていると
「えっ、本当に恋バナなの
おー、すげっ、
当てちゃったよ~」
と美桜は1人で盛り上がっていた。
教室に入ると真っ先に視界に入ってくるのは
拓人。
拓人は
今日提出日の英語の宿題をやっていた。
「ねぇ、あるむ。」
横を見ると
美桜がニヤニヤした顔で私を見つめていた。
「えっ、
なっ何??」
「恋バナってさ~
拓人の事でしょ」
なっ、
自分の顔が赤くなるのが分かる。
「おー、図星ー!!
すげー
私って超能力者!?
なんてね!!
あるむが分かりやすいだけなんだけどね!!
じゃあ、後でね!!
バイバーイ。」
そう言いながら美桜は
自分の席に向かった。
朝から元気だな~!!
私も自分の席にいこっ。
といつも通り席に向かっているはずなのに…
自分の席が近づくにつれて
ドキドキ感がハンパなくなってきた。
いやっ、正しくいったら
拓人が近くなってるからなんだけど…
そんな事を考えてたら
いつの間にか自分の席の前で突っ立っていた。
私に気づいた拓人は
「あるむ、おはよう。
どうしたの!?そんな所で突っ立って。」
そう言いながら優しく微笑んだ。
ドキッ
やっぱり私…
拓人の事…
そう思っていると
美桜と華乃が
私を見て
2人でニヤニヤしているのが見えた!
2人も
私が気づいた事に気づいたらしく
2人そろって
ガッツポーズしながら
“頑張れ”
とくちぱくで言ってるのがわかった。
席につくと
もう隣に拓人がいるってだけで
ドキドキして
顔がほてってきた。