その蜜は海のように
「はあ、......」

私の部屋は、屋敷の一番端だから窓から庭の後ろに続く鬱蒼とした森を眺めることができる。

森を見ると自分の悩みが小さく感じられ落ち着くが、今は違う。

自分の人生がかかっているのだ。


暗い夜の森を眺めていると、ふとリィアは考えた。

「あの森を抜けたら何があるのかしら。」


森と空の境界と同じ青緑の瞳で強く見つめた。

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