キミ色で染まるキャンバス


「うっ…。なぜそれを…」

「ふふっ♪
ゆーのママさんから聞いたぁー♪
全く!そーゆーことは本人の口から聞きたかったよぉー!」

そんなことを言いながら肩をバシバシ叩くりっちゃん

はぁ…。知られてしまったか…。

実は私が6才か7才のころに芸能事務所にスカウトされたことがある…らしい…。

まぁ、その時の記憶はないし、親伝いに聞いた話なんだけどね

普通ならちょっとした自慢にできるような話なんだけど、

何せ私がスカウトされた事務所が
今の雨宮くんがいるのと同じ事務所だったみたいで…。

なんてゆーか、とにかく悔しくって、悔しくって。

私の親も堅い親だから、やすやすと芸能事務所に入れてくれるワケもなく…

それがキッカケで一時期、親と大げんかした

で、自分が苦しんでる割には、親が自慢気に私がスカウトされたことをちゃっかり他の人に話しちゃうことがあるから、

私の心のキズがちょっと痛む。。

そんな苦い思い出があるから、
スカウト話は避けたいのだ…

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