キミ色で染まるキャンバス


「ネグリジェで橋に凭(モタ)れてたのは、ご両親のお墓に行くための途中だったってことですか?」


「ちょっと違うわ…


あの子、ご両親がお亡くなりになられたことを認めてないの……


だからまだ何処かにいるんじゃないかっていつも探してて…

よく病院抜け出しちゃうのよ」


"困ったもんよね"なんて笑う神崎の目から一粒の涙が零れた

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