吐き捨てられるくらい
敦司さんと出会って、彰吾について相談したり、愚痴を聞いてもらって、その度に「別れたほうがいいんじゃないの」という結論を、彼は言わなかった。
私がたとえそんな言葉を言っても、敦司さんは「それは真琴が決めるべきだ」というのだ。確かにそうだけれど、そこで敦司さんがスパッと決めてくれたならなと思う。
わかりきった答えを私は已に持っているというのに、踏ん切りがつかない自分が嫌にやる。
私は優柔不断なのだ。
朝起きてから着る服を選ぶのにも迷う。