小咄
何とか真砂に支えられて大会議室を後にした深成だが、何かふらふらだ。
「おい、もう採血も済んだんだから、しっかりしろ」
真砂が言うが、手を離すと深成はへろへろと倒れそうになる。
様子がおかしいことに気付いた真砂が、ぐい、と深成の顔を覗き込んだ。
真っ青で、額にうっすら汗をかいている。
「貧血か」
献血や採血の後にはよくあることだ。
真砂は、きょろ、と辺りを見回した。
「……ちょっとここでは抱き上げてやれないな。歩けるか?」
「う……うん……」
さすがに真砂も会社の者の目がある場所で、深成を抱き上げるようなことはしない。
「上に救護室がある。そこまで頑張れ」
深成を支え、真砂は社長室の一つ下の階の救護室に、彼女を連れて行った。
救護室は小さな一つの部屋に、ベッドが置かれている。
ドアを閉め、真砂は深成をベッドに寝かせた。
「大丈夫か?」
備え付けの毛布をかけ、真砂はベッドに腰掛けて、深成の頭に手を置いた。
ふぅ、と息をつき、深成が真砂を見上げる。
「課長」
きゅ、と深成が、真砂のシャツを掴む。
「わらわ、頑張ったよ」
「うん? あれでか?」
「痛かったけど、我慢したもん」
「まぁ……俺を突き飛ばしたりはしなかったな」
「ご褒美」
じ、と深成が真砂を見る。
ふふ、と小さく笑い、真砂はゆっくりと上体を倒した。
「しょうがないな」
言いつつ、真砂は深成にキスを落とした。
・:・☆・:・★・:・☆・:・★・:・☆・:・★・:・☆
健康診断再び。
健康診断じゃ甘々にならんぞ、と思ってたけど、何気に甘いですな( ̄▽ ̄)
献血センターの医師も再び。
この先生も結構セクハラ発言連発です。
意味が違うんだけども。
相変わらず深成の注射嫌いは子供並みで。
まぁそのお蔭で甘さもアップするわけですよ( ̄▽ ̄)
それにしても、『ご褒美』はこれだけなのでしょうか?
それとも帰ってからさらなるご褒美があるのでしょうか?( ̄▽ ̄)
キスなんだったら、朝の時点で貰ってるじゃん。
でもまぁ、相変わらずまだ……なんでしょうなぁ。
さていつになったら出来るでしょうね?
そろそろ半同棲から正式に引っ越ししてもいい頃だし、いい加減真砂も無理でしょうしね。
次こそは!
2015/12/09 藤堂 左近
「おい、もう採血も済んだんだから、しっかりしろ」
真砂が言うが、手を離すと深成はへろへろと倒れそうになる。
様子がおかしいことに気付いた真砂が、ぐい、と深成の顔を覗き込んだ。
真っ青で、額にうっすら汗をかいている。
「貧血か」
献血や採血の後にはよくあることだ。
真砂は、きょろ、と辺りを見回した。
「……ちょっとここでは抱き上げてやれないな。歩けるか?」
「う……うん……」
さすがに真砂も会社の者の目がある場所で、深成を抱き上げるようなことはしない。
「上に救護室がある。そこまで頑張れ」
深成を支え、真砂は社長室の一つ下の階の救護室に、彼女を連れて行った。
救護室は小さな一つの部屋に、ベッドが置かれている。
ドアを閉め、真砂は深成をベッドに寝かせた。
「大丈夫か?」
備え付けの毛布をかけ、真砂はベッドに腰掛けて、深成の頭に手を置いた。
ふぅ、と息をつき、深成が真砂を見上げる。
「課長」
きゅ、と深成が、真砂のシャツを掴む。
「わらわ、頑張ったよ」
「うん? あれでか?」
「痛かったけど、我慢したもん」
「まぁ……俺を突き飛ばしたりはしなかったな」
「ご褒美」
じ、と深成が真砂を見る。
ふふ、と小さく笑い、真砂はゆっくりと上体を倒した。
「しょうがないな」
言いつつ、真砂は深成にキスを落とした。
・:・☆・:・★・:・☆・:・★・:・☆・:・★・:・☆
健康診断再び。
健康診断じゃ甘々にならんぞ、と思ってたけど、何気に甘いですな( ̄▽ ̄)
献血センターの医師も再び。
この先生も結構セクハラ発言連発です。
意味が違うんだけども。
相変わらず深成の注射嫌いは子供並みで。
まぁそのお蔭で甘さもアップするわけですよ( ̄▽ ̄)
それにしても、『ご褒美』はこれだけなのでしょうか?
それとも帰ってからさらなるご褒美があるのでしょうか?( ̄▽ ̄)
キスなんだったら、朝の時点で貰ってるじゃん。
でもまぁ、相変わらずまだ……なんでしょうなぁ。
さていつになったら出来るでしょうね?
そろそろ半同棲から正式に引っ越ししてもいい頃だし、いい加減真砂も無理でしょうしね。
次こそは!
2015/12/09 藤堂 左近