偽りのあなたはどこ⁉︎
恋をする
俺は一瞬で恋に落ちた。
さっき専念する。なんて言ったばかりなのに…。
その子は、
スタスタとこちらに向かってくる。
見ているのが気づかれないようサッと視線を落とす。

ガタン

なんと、その子は俺のとなりの席に座った。
確かに俺の隣は空いていた。
一番後ろの窓際。
寝れるし楽だった。

あぜんとしてると
戸惑いながらも
「あの…急に隣に座ってごめんなさい…これからよろしくお願いします。」
と言った。
俺は、嫌なわけないじゃないか!むしろ光栄だよ!
とは…言わず
「いや、別に空いてたし…よ、よろしく…」
ガチンガチンに震える声…
あぁ…!俺はこんなちっちぇーヤツじゃねぇぞーー
心の中でそう思いながらチラッと相手を見ると
目があった。
ビクッ!
急いで視線を落とした。
「ふふっ。緊張しないで?名前なんていうの?」
あ…
俺、慌てすぎて自分の名前言ってなかった…。情けねえ。
「えと…っ俺…はっ…滝川龍太です…

もう…なんなんだ。俺は…。
自分にうんざり。
でも、長谷川さんは
「滝川くん!よろしくね!」
ニッコリと微笑んだその顔はまさに…
『天使』だった。

「おいっそこ!話してるんならこの問題とけー」
はっ!
やべ!授業中だった!!
チラッと横を見ると
長谷川さんは
申し訳なさそうな顔をして、両手を合わせて『ごめんね』という素振りをしている。
ドキっ
そんなの反則だろおおおお!
うがーー!っと髪の毛をぐしゃぐしゃにしていると俺は…


先生に当てられた…。
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