ドロップアウト
「お風呂入りなさい。」

とお袋が言った。

すると龍崎がニカッと笑い俺に言ってきた。

「一緒に入るか?」

「気色悪ぃ事言ってねぇで、サッサと入ってこい。」

「照れるな照れるな。」

そう言いながら龍崎は風呂に向かった。

「照れるか、アホ助!」

と俺は言った。





鳥の泣き声が聞こえる。

もう朝か…。

目を開けて辺りを見渡す。

……龍崎がいない。

「龍崎?」

どこかに隠れてる気がして、名前を呼びながら押し入れなどを開けてみた。

そんな事をしていたらお袋が部屋にあがってきた。

「なにアンタ、起きてるならご飯食べにおりてきなさいよ。」

とお袋が呆れた様に言ってきた。

「あぁ、うん…お袋、龍崎知らねぇ?」

そう聞くとお袋は階段をおりながらサラっと答えた。

「仁志君ならとっくに起きて、ご飯食べてるわよ。」

…何だよ、もう起きてんのかよ。

一階におり台所に行くと龍崎が笑顔で朝食を食べていた。
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