傷ついてもいい
「いいお式だったわねえ」

みんなで写真を撮ったあと、母親がしみじみと言った。

由奈は、二次会の為に用意したワンピースに着替えている。

佳奈も二次会を手伝う為に楽なニットのワンピースに着替えをした。

「ほんと。けどお父さん大丈夫かなあ?飲んじゃったから、車、代行頼まないとね」

「まあ、しばらくは、色々言うだろうけどね。孫も産まれることだし、すぐに機嫌も治ると思うわよ」

さすが長年連れ添っているだけあって、父親の性格を熟知している母親は、フフフと笑いながら言った。

「確かにね」

「じゃあ、佳奈、あとは、よろしくね。二次会であんまり由奈が羽目外さないように見張ってて」

「了解」

佳奈は笑って、母親と別れた。
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