傷ついてもいい
次の金曜日。

久しぶりに麻衣子と呑みに行った。

麻衣子は、梶原とすっかりうまくいっているようで最近は、肌の艶も良い。

「珍しいね、こんな幅広のバングルしてるなんて」


佳奈は、何気なく麻衣子の腕を見た。

「ああこれね。跡がついちゃってさあ」
麻衣子は、腕をさすりながら言う。

「ん?なんの?」

「あのさ、こないだ手錠はめられちゃって」

「て、てじょ…」

佳奈は、想像を超える麻衣子の言葉に、思わず声を潜めた。


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