あまのじゃくすぎる君はむしろ素直でわかりやすい
そう考えていたところで、ガラッと職員室に。
「せんせー!傘かして!!」
飛び込んできたのは、同じクラスの望月さんだった。
急いで駆け込んできたのか、少し下がってしまった眼鏡をくいっと直す。
望月さんの目線はすぐに私に移りにこっと微笑む。
「あ、戸塚ちゃん、どうも~!」
「ええっと、どうも。」
2年生で同じクラスになったばかりの望月さんは、とても人懐っこいらしい。
丹羽くんに美少年って言ってたくらいだもんね。
それとも、元々仲が良かったのかなあ。
…だめだめ、丹羽くんが絡むと、なんだか考えすぎてしまう。