もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
振られた相手の彼女を紹介してくれなんて、ジュンのことを諦めていない証拠。
「コイツが彼女の……ジュンレイ」
って、私の名前間違ったままだし!!
私が訂正してないから、当たり前なんだけど……
でも、ここで訂正するのは、明らかにおかしいから、私は
「ジュンレイです」
と女に向かって微笑んだ。
「制服着てるってことは高校生だよね?」
私のことを聞いているのに、私を見ないって、意外とムカつくもんだ。
存在を否定されているような気になる。
「そうですよ。高校生。お姉さんは?すごく大人っぽいけど?」
老けて見えるっていう嫌味を込めて、腕を絡めたままジュンより一歩前へ出た。
何がってのはわからないけど、私、この女好きじゃない。
……というか、嫌いに属すると思う。