もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
バーベキュー、イコール、肉って思い込んで、勝手に幻滅していた私も悪いけどさ……
私が悪いみたいに言われたことに腹が立った。
プラス、馬鹿にされた感満載だし?!
今日は厄日だ。
見ず知らずの男にチヤホヤされたことはあっても、こんな仕打ちをうけたことなんてない。
こんな精神状態で、ジュースなんか飲んでられるか!!
ミキヤが飲んでいたのか、紙コップを持っている手とは逆の手に握られていた缶ビールを奪い取り、一気に口の中へと流し込んだ。
「ジュンちゃん。ダ、ダメだって!!未成年なんだから!!」
慌てて空になった缶ビールを奪い取るミキヤに、ジュンが
「お前だって未成年だろうが」
と言葉を挟む。
「けど、制服着てるのはまずくない?」
さっきも思ったけど、ジュンって私を庇ってくれてるのかな?
あーなんだか頭がぐるぐるしてくる。
「おい、ビールでいいのか?」
ジュンは私に聞いてる?
騒がしい声が次第に遠くなっていくなと思った所で、私の記憶はぷっつりと途絶えた。