もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
照明のせいか、灰とは思えないほど綺麗に舞った白い物体。
それなのに、
「さっさと説明しろよ!!」
と喚くジュン。
その声を聞いてると、こっちまでイライラしてきちゃう。
「大きな声出さないで。喧嘩売ってるつもりもないし、きちんと質問には答えるよ。何から説明すればいい?」
ため息混じりに声を出したのが悪かったのか、ジュンの苛つきは増長しているように感じる。
「なんで、ラブホなんかに来たんだよ!!」
怒鳴り声で耳がキーンとなりそう。
普通に会話は出来ないのかな……
「シャワー浴びて、休みたかったから。お腹もすいたし……ここなら、全部が一度に済むでしょ?ビジネスホテルとかじゃ、名前書いたり面倒くさいし」
「はっ?」
突然、キツネにつままれたような顔をするジュン。
「何?」
苦手な説明してるのに、その反応はなんなわけ?
「そんな理由か?」
「そうだけど?!まぁ、あとは……あそこ、寮だっけ?汚くて居たくなかった。体がベタベタしてるのに、あんな所でシャワー浴びれないと思ったのが、正直な気持ち。怒らないでよ?私には汚く感じちゃったの。そういう感覚って人それぞれでしょ?」