もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~

「友達といる」



有無を言わせない威圧的な口振りはいつものこと。



「そうか。帰らないのか?」



「今日、帰ってこないと思ってたから、そのつもり」



「帰ったわけじゃないが、寄ってみたら純麗がいなかったからな」



「ごめんなさい」



「別にいい。帰れる日は連絡させる」



「わかった」



少しでもとーちゃんに会えるなら、帰れば良かったと後悔が押し寄せる。



ん?待てよ。



私、拉致られたんだった。



今日はどう頑張っても、とーちゃんには会えない運命だったってわけか。


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