もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
「彼氏との言い争いを見てて、興味を持った。俺も今日ブルーな感じだったっていうせいもあるけど、遊んだら同じテンションだろ!!ってさ。だから、ナンパの枠に入れられたくないな」
「そう。わかったわ」
「えぇ?!それだけ?」
「何がよ?」
この男が馬鹿っぽく見えるのは喋り方と、この大げさな身振り手振りだ。
リアクションも大きすぎるし。
「俺がこんなに一生懸命話したのに、それだけ?言うこと、それだけしかないの?」
「ないけど」
「そう」
落ち込んだのか肩を窄めて、視線を伏せてしまっているけど、私には関係ない。
見ず知らずのご機嫌なんてとるつもりは、全くないから。
「そういえば……俺も一つだけ聞きたいことがあった」
落ち込んだトーンのまま、再び口を開いた男。