もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~

「なんであんた……が?」



男の声は微かに震えている。



「えっ?山さんって、山さん?何でここに?」



「リュウ、お前こそ」



2人は知り合いなの?



最初に口を開いたのは男なのに、またしても無視された。



けど、男はもう何も言わない。



何故、とーちゃんのことを知っているのかとか、そんな声を出すのはどうしてかとか、気になることは山程あったけど……



今はただこうしていたかった。



「お前、まさか……」



「や、山さん!!違うって!!そうなんだけど違うんだって!!」



「純麗のことについては、後でゆっくりと聞かせてもらう」



とーちゃんは話ながら、ゆっくりと私の体を持ち上げた。

< 181 / 342 >

この作品をシェア

pagetop