もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~

真っ白な天上を見つめていた私は、ゆっくりと目蓋を閉じた。



少し眠ろう。



そう思った矢先、部屋のブザーが鳴った。



ブザーが鳴ったということは、とーちゃんではない。



一瞬、無視しようかとも思ったけど……



岩波(イワナミ)さんかもしれない。



あの人は苦手なんだよな……



いつもサングラスをかけていて、喋り方が単調だから、何を考えているのかまったくわからない。



とーちゃんの用事を変わりにする人、所謂パシリは何人か変わったけど、岩波さんは一番長い。



それより、スーツにサングラスって……



「笑えない」


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