もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
「調べさせたら、俺とタメなんだもん。会ってみたくなっちゃったわけ」
「ねぇ」
「ん?」
飲み干したペットボトルをテーブルの上に起きながら、リュウは上目遣いで私を見た。
仕草なんかも瑠伊に似てて、親近感が湧いてしまう。
「さっきから調べさせたって、探偵とか雇ったってこと?」
「そういうわけではないけど……その辺の探偵より凄いよ!!そういうのが得意な知り合いがいるんだよね。マジで何でも絶対に調べてくるの!!探偵になればいいよな」
私にはその辺の探偵がどんなものかも知らないけど、リュウが頼んだだけで私までたどり着いたってことが怖い。
私と、とーちゃんの名字は違うのに。
とーちゃんの仕事上、同じには出来ないって言われた名字。
私達の家がホテルなのも、とーちゃんの仕事上の都合。
私達が家族だってことは、分からないようになっているはずなのに……
簡単にたどり着いてしまった、その辺の探偵より凄い人。