もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
それからは
「また明日ね」
と、帰って行くリュウを待ってしまっている私。
本当に嫌なら、瑠伊とバイトに行けばいい。
なんだかんだ言ってもリュウを待ってしまうのは、自分でもよくわからない。
思い当たるのは、夜を1人で過ごさなくていいからってくらい。
「なんで観ないわけ?」
「ねぇ、なんで?」
自分の家のようにベッドの上で寛いでいたリュウは起き上がり、私の腕を掴む。
「ねぇ、ねぇ、観よう!!」
そして、子供のように私の腕にぶら下がる。
「毎日、観てるじゃない。私はやくざ映画になんか興味ない!!」
思い切り手を振りほどくと、床にしゃがみ込みいじけている。