もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
気を遣ってくれる相手には、気を遣わなければならない。
あまり人と関わり合ってこなかった私には、その気遣いがたまに苦痛に感じたりするから。
「何で行きたいか、知りたい?知りたい?」
「いい男がいたんでしょ?」
私の返答に目を丸くする瑠伊。
「なんで、わかったの?親友だから?さすが、純麗!!」
いやいや。
親友じゃなくても、これだけ同じことを繰り返せば、誰だってわかると思う。
……と瑠伊に言った所で、私の話など聞きはしないだろうけど。
それから、瑠伊の“行きたいお店”に着くまでの間、たっぷりと瑠伊の話を聞かされた。
“いい男”の話について……