もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~


気を遣ってくれる相手には、気を遣わなければならない。



あまり人と関わり合ってこなかった私には、その気遣いがたまに苦痛に感じたりするから。



「何で行きたいか、知りたい?知りたい?」



「いい男がいたんでしょ?」



私の返答に目を丸くする瑠伊。



「なんで、わかったの?親友だから?さすが、純麗!!」



いやいや。



親友じゃなくても、これだけ同じことを繰り返せば、誰だってわかると思う。



……と瑠伊に言った所で、私の話など聞きはしないだろうけど。



それから、瑠伊の“行きたいお店”に着くまでの間、たっぷりと瑠伊の話を聞かされた。



“いい男”の話について……

< 20 / 342 >

この作品をシェア

pagetop