もうスキすぎて～ヤクザに買(飼)われた少女～

思わず大きな声を出してしまった私に、とーちゃんは一瞬驚いた顔をした。



「嫌なのか？」



「嫌なわけではないけど……」



友達ってなりますって言ってなるもんじゃないと思うし、ましてや、とーちゃんに友達になれなんて勧められてもね。



「けど？」



「いや、わかった。でも、なんでそんなこと言うの？」



今の会話の中で私が一番聞きたいのはここ。



私に興味のないとーちゃんが何故突然こんなことを言いだしたのか。



素直に喜べばいいんだろうけど、何か裏があるんじゃないかと疑ってしまう。



だって、とーちゃんが私に興味を持つことなんて有り得ない気がするから。



悲しいけど。



「リュウに言われたんだ」



そう言って、とーちゃんは私の手を握りながら、ゆっくりと話し始めた。