もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
「体は大人でも、精神的にはまだ子供なんだよな。俺が悪かった。もっと純麗との時間を作るべきだった」
「…………」
私に向かって頭を下げるとーちゃんに、言葉なんて出ない。
「けどな……」
私がバイトに手を出したのは、寂しいからと言われれば、そんな感じなんだけど、それはとーちゃんのせいじゃない。
寂しいからって、みんながみんな私のようにするわけじゃない。
これは、誰のせいでもなく私が選んだこと。
「俺も簡単に仕事を減らしてもらうことは出来ないんだ」
「わ、わかってる」
辛うじて出た声は上ずっている。
「時間が欲しい。なるべくここに帰れるようにするからな」
いつもだったら、頭をぽんぽんと撫でられるのは大好きなのに、今は触らないで欲しい。
こんなことをしてる私に触れないで欲しい。
「それまで、リュウがここに来る」
「えっ?」