もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~

おじさんの言っていることに、ムカつきながらも、言われた内容はぐさりと胸に突き刺さっていた。



“違法”



知らなかったなんて言わない。



けれど、その事を深く考えていたわけじゃない。



安易な考えだった。



1人の夜を過ごさないために……



今のバイトにたどり着いた。



私は“金”欲しさじゃないから……



自分にそんな言い訳をして、他とは違うと線を引いていた。



けれど、このおじさんが言うように私も同じ。



私のように金が欲しくなくても、生きるために仕方なく稼いでいても、楽してこんなに稼げるなんて思っていても、やっていることに変わりはない。



軽く考えて始めた、このバイト……



その現実を初めて突き付けられた。


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