もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~

繁華街の関係



「最近、この時間だと無理なのかねぇ?それとも、制服ってのが、もう流行らない?」



繁華街にある地下鉄の駅の改札前。



待ち合わせによく使われているこの場所は、夕方から人通りが多くなる。



繁華街へ出勤する人や会社帰りのサラリーマン、そして遊びたい盛りの学生達。



みんな何かを求め、何かを見つけ、この地へと足を踏み入れる。



私もその中の一人だった。



昼間見ている世界とは、まったく違う独特の空気が、私には合っているのかもしれない。



だって、この地へと足を踏み入れた途端に、こんなにも呼吸がスムーズに出来ている。



「最近は不景気だからじゃない?今日はたまたまか……深く考えることではないよ。私達は今まで通り、変える必要はない」



壁に寄り掛かりながら、行き交う人を眺めて一時間近く。



私達は週に2、3回はこんな風にしてこの場所に立っていた。
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