もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
「そうだ!!純麗ちゃんって、明日暇っ子?」
あれだけ騒いでいたのに、私よりも遅く食べ始めたリュウのお弁当は既に空っぽだった。
「暇じゃないって言ったところで、リュウは来るんでしょ?」
「そりゃあね、バイトだから!!って違うのさ」
1人でノリツッコミだなんて、どれだけお気楽な奴なんだ。
「何が?」
「暇か聞いたのは、俺のバイトの時間じゃなくて、学校終わってからのこと」
「学校終わってから?」
「そうそう。もし、暇なら買い物に付き合って欲しくて!!」
「はっ?」
何で私がリュウの買い物に付き合うの?
とーちゃんには、仲良くしろって言われたけどさ……なんか、頭も気持ちも付いていかない。
「何買いに行くわけ?」
一応、聞いておこう。
予定があるからって断るつもりだけど、リュウがどんな買い物に私を付き合わせるのか、一応ね。
「これだよ、これ!!」
そう言ってリュウがつまみ上げたのは、この部屋の合鍵。
「キーホルダーを買いたいわけ!!しかも、純麗ちゃんとお揃いで!!」
「私も?」
「だって、純麗ちゃん、女の子なのに気持ち悪いキーホルダー付けてるでしょ?お揃いで買いにいこう!!どうせ、暇でしょ?決定!!明日、学校まで迎えに行くから」
私のキーホルダーって……あれかよ。