もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
「ごめん。大きな声だして……リュウにとっては当たり前の落とし前でも、私は責任を感じるし、その顔を観ると悲しいよ。友達がいない私にはよくわからないけど、自分が痛い思いする方がいいってはじめて思った。それがとーちゃんの思惑なら、とーちゃんは策士だね」
「純麗ちゃんには関係あるけど関係ないって言いたかっただけ。わからず屋なのは今に始まったことじゃないからもういいや。それより今のは愛の告白?!」
「はっ?!」
いつものリュウに戻ったらすぐにこれだ。
「だって、こんなにきつく抱き締めてくるし?今朝、律儀にもジュンから付き合うことになったなんて連絡きたのに、僕ちんにも愛の告白だなんて体の相性悪かった?」
「はぁ?!なに?これは忘れてただけだし、なんとなくしちゃったたけだし!!」
私はリュウを突き止すように体を離した。
「焦ってるってことは図星?ウケるよね!!付き合うことになったけど、クククッ……やり逃げされたって、面白すぎるよ、純麗ちゃん!!」
なに?なんなの?
リュウとジュンはそんなことを報告し合うような仲なの?
それより……やり逃げって……
やっぱり、そう思われたんだ。
女の子だけの言葉じゃないんだ。