もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
携帯さえ知れたら、後は瑠伊の力量が物を言う。
あの通り、人懐っこい性格は可愛いし、外見だって小さくて巨乳で男好み。
ここまできたら、瑠伊の勝利は間違いなし。
ただ……付き合うことになってからが、大変なんだ。
「いつも、私ばっかりごめんね」
「別に気にしてないけど」
「でも、バイト出来なくなっちゃうから」
「たまには家に帰らないとまずいし」
「そっか。ならいいんだ」
申し訳なさそうに、目尻を垂らしたまま笑顔を作る瑠伊。
それが申し訳なさそうな振りをしているだけだったとしても、私は“ありがとう”って思うんだろうな。
振りをしてくれるってことは、私の存在を認識してくれているということ。
そんなことされたのは、瑠伊が初めてだったから。