もうスキすぎて~ヤクザに買(飼)われた少女~
「だいたいなんなの?こんなとこに拉致られて、痴漢野郎に殺されると思ったし、いきなり担がれてパンティーなんて言われるし。訳わからなすぎて、腰が抜けたの!!全身の!!そもそも私はリンじゃない!!人違いなんだけど?!わかった?!大声男!!」
「わかった。まずは落ち着こう」
「ハァハァ」
と肩で息をしながら、きっと鼻の穴全開な私は、支離滅裂なことを言っていた気がする。
キレるって、物凄いパワーがいるし、どんなことでも出来ちゃう気がする。
「てかさ、痴漢野郎ってジュン?で、大声男って俺?」
クスクスと笑いながら言われた、その言葉にハッと我に返った私。
目の前には、にやける大声男に、眉間にシワを寄せるジュン。
そして、“パンティー”って言っていただろうおじさんが、ポカーンと口を開けて立っていた。