ゲーム
「じゃあ代夏ちゃんは」

「オレの妹」

似過ぎだろと言われていた代夏と風間春季、血の繋がりがあるとは思わなかった。

「今から病院に代夏の行くから君も来る?」

「はい」

代夏に会うためには彼についていくしかない。

彼女は家と学校から離れた大きな総合病院に入院しているそうだ。

風間春季が呼んだタクシーで病院に向かう。

「で、君は代夏の彼氏で良いの?」

「はい。…今、ちょっとごたついてまして」

彼に嘘をついても仕方ないため正直なことを言った。
「あはは、初めての彼氏とごたついてんのか、そりゃ良い。もっと代夏を困らせてやれ」

「アンタそれでも兄貴かよ!妹が心配じゃないのかよ」

春樹さんはひとしきり笑うと話を始めた。

「代夏は人形だ。自分の感情を殺して生きている。だから代夏が恋して、ぐちゃぐちゃしてる、女になった。うれしいんだ」
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