ゲーム
桜の花びらが代夏の上に降って来て、それがベールのようだ。

繋いだ手を取り、指輪のついた薬指にキスをした。


「幸せになろ」

「うん」

代夏が笑顔になってオレもつられて笑顔になった。

この瞬間のようや穏やかさがずっと続けば良い。

そのためにオレがしなきゃいけないことは…


「コルァー!外でいちゃつくなって言っただろうが」

春季さんが大声で叫びながら戻ってきた。

帰るって言いながらみてやがったな!

春季さんの跳び蹴りをオレは受け止めた。

そう何回も食らってたまるかよ。

「春季さん、嘘つくなんて、如何なものかと」

「帰ったさ、代夏にたいするエロセンサーと規約条項反した反応を感じたんだ」

「あんたは超能力者か」

「兄貴は妹を守るものだからな」

「大丈夫、オレが守りますから」
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