ゲーム
部活を終えてからかばんを漁ると携帯がないのに気付いた。

「あー携帯忘れた。ちょっと待っててくれ」

「何を言うてけつかる。彼女と帰れ」

「なっ!」

「付き合ってんだろ」

麻斗はそういうとさっさと帰ってしまった。

オレはしかたなしに、教室に向かった。

そしてから中庭に行って代夏を探して帰ろう。こっそり裏口から

沈む気分と共に教室に入ると、代夏がいて驚いた。

必死に机に向かって何かを書いている。

夕日に照らされた代夏の横顔は確かに風間春季に似ていた。

けれどタイプじゃないものは仕方がない。
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