ゲーム
「いつも外で食べてるの?」

一人で?とは聞かなかった。

「雨の日と風の強い日は中で食べるよ」

そりゃあそうだ。

「爽透くんはどうしたの?いっつも、同じ部活の人と食べてるのに」

以外と見てるのね。

「やっぱり、付き合ってるから。一緒にご飯食べようかなって」

「誰かに見つかっちゃうよ」

墓穴を掘りまくりですね。

「大丈夫。ここには誰も滅多にこないから」

「そうなの?」

オレだってわかりませんよ。そんなこと、でも麻斗はどっかで必ず見てる気がするから君と飯をくわないと、どんなペナルティを課されるか分からない。

「代夏ちゃん、朝、ここにいたよね」

「見てたの?」

「なんか運動部並みに早起きしてるんだね。文化部なのに」

話を変えるために、朝のことをふってみる。

「あれは部活じゃないもん。たまたま早く来て、花を見てたら、先輩に頼まれたの。お花の水あげ」

「あの先輩誰?」

「私も名前は知らないよ。向うは知ってたみたいだけど」

なんじゃそりゃ。

「いい先輩だよね。うさぎさん触らせてくれたし、またおいでって言ってくれた」

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