ゲーム
エンドロールが終わって、第二部の映像が少し流れてから明かりがついた。

「早く、声かけなよ」

後ろの女たちが騒ぎはじめる。

代夏を早く連れだしたいが、代夏は映画の余韻に浸っているのかゆっくりだ。

「あの!風間春季さんですよね」

ついにやりやがった。

代夏は最初キョトンとしていたが

「違いますよ〜」

のんびりとした口調で言って、ワンピースの裾をあげてみせた」

「ごめんなさい、すごく似てたから」

「よく言われるんです」

代夏は終始ニコニコして映画館からでた。

「代夏ちゃんは男に間違われて嫌じゃないの?」

いくらイケメンでも、男に間違われるのは良い気持ちはしないだろう
< 90 / 143 >

この作品をシェア

pagetop