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代夏が何を言っているのかが分からない。

どういう意味が問おうとすると彼女の深いの何かに触れてしまいそうな気がした。

オレはまだそこに触って良い、資格を持っているとはいえない。

「ふふっ、そんなに考え込まないで。ただね時々で良いから思い出してくれれば良いの」

代夏はそう言って笑った。その顔は、可愛いというよりもどこか大人びていて、綺麗だと思った。

代夏の携帯がなった。

「ごめん。メール」

「気にしないで」

見ても良いよ。促すと代夏はごめんともう一度言って、携帯を開いた。

「ごめん、お母さんが帰ってきなさいって」

「そう・・・」

代夏はオレが秘密だと言っているから、親に嘘をついてきてるんだよな。

原因はオレなのだから、オレが嫌な顔をするのは筋じゃない。

本当はもっと一緒にいたいと思ったけど、

「仕方が無いね。行こうか」

そして店を出た。
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