かわいい年下くん





そんなこんなで。一部始終ニヤニヤしながらこちらを見ていたマコちんにバイバイをして、春くんと教室を後にする。



そして、今日は春くんの家でご飯を作る日だ。



春くんは一人暮らし。なんでも、お父さんが海外に転勤になり、両親で外国に行かれたとか。


こっちの高校に進学することを決めていた春くんは、結局一人暮らしになったらしい。



付き合いたての頃、その話を聞いてから、こうして週に数回夜ご飯を作っている。


だって、一人暮らしでろくなご飯食べてなさそうだったから、心配で。



わたし的には毎日作ってもいいんだけど、春くんが大丈夫と言うから、今はこのペースで落ち着いているのだ。



「今日はなに作ろっかなー」



マンションに向かう途中にあるスーパーが見えてきたところでそう言うと、「んー」と考える素振りを見せて。



「オムライスが食べたいです」



またもや春くんお得意のエンジェルスマイルでそう言った。





< 11 / 21 >

この作品をシェア

pagetop