かわいい年下くん
春くんと放課後
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――
「――…センパイっ!」
春くんは、わたしを視界に入れた瞬間、パアッと周りに花が咲くかのように笑顔になって。
ドキュンッ。その表情に、完全に射抜かれたわたし。
…かわいいなあ。
「お待たせしてすいません」
そう言って、わたしに近づいてきた春くんに、「全然平気だよ」と答える。
そんなわたしたちの様子を見て、ニヤついているのが1人。
「1年と2年、校舎違うのに。終礼終わってから5分も経ってないなんて…スゴイねえ」
「はは、愛故ですよ」
そんな聞いてるこっちが照れるようなことをサラッと言って、マコちんの冷やかしにも春くんはまったく動じない。