私の私
幼少期
私の家は裕福とは程遠く、
ボロボロの借家で母と父と3人で暮らしていた。

私は小学生に上がると同時に、
友人に誘われてソフトボールを始めた。
喘息にアトピーと決して恵まれているわけではなかったが
私はとても楽しかった。

普通ならそこで幸せ、というところなのであろう。
しかし、私はそういうわけではなかった。
父は長距離運転手をしており、たまにしか家に帰らず、
帰ったとしても、家では怠けており
煙草やお酒が原因でよくケンカをしていた。
それを私は隅っこで小さくなりながら
いつも我慢していたのである。

もちろん、いつもケンカしているわけではなく
たまの休日には遊園地へ連れていってくれたり、
外でご飯をしたりしてくれた。
そんな時の両親はとても優しく、だからやっぱり好きだった。

そして、そんな私にも幸運が訪れた。
小学2年の秋、弟が生まれたのである。


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