陽染
そう、込めて、ゴンドリに目を向けた。
ゴンドリは、戸惑ったように目を動かしてから言った。
「好きな顔をすればいい…、シマキが安心できるような…」
「わしゃ、心配なんぞしとらん」
ハッキリした口調で、シマキが体を起こしながら言った。
僕もゴンドリもアヌルも、驚いた顔をしている。
「なんとも、締まりのない顔だな…」
三人を見回したシマキが、ため息混じり呟いた。
「ジジイ…」
「老人を敬え、ゴンドリ」
いつもどうりの、二人のやりとりだった。