陽染
「この前、ゴンドリに合った。シマキのことを聞いてみたら、奴は衰弱しててそのうちに死ぬんだと…」
「死ぬって…、動かなくなるんだよな…」
「らしい…」
冷たい床に並んだまま、僕たちは何も言わずにいた。
「……会いたいかも」
ポツリと溢した僕の言葉に、アヌラがピクッと反応した。
アヌラだって同じことを思っていたのかな?
前を向くアヌラの横顔をそっと見た。
小さくて長い目に、僕より高い鼻、上唇が突き出てるから、横から見ると拗ねてるように見える。
でも、アヌラの顔の中で一番目を引くのは髪の色だ。