…………すき。


水族館に到着した私たち。



雅が、

『…………………………待ってて…………。』


と、小さな声で言って受付に歩いて行った。




…………あ。


手離れちゃった…。



って、何残念に思ってるのよ、私!!



少し待っていると、


向こうから男の人が二人歩いてきた。


あれ?私を見てる??

知ってる人かなぁ?


そう思ったとき。


『ねえ、一人なの?』

その男の人に言われた。


?????

「友達が……」

私が言いかけた時、


『…だめ…………………………僕の………………。』


後ろから雅が私にふわっと抱きついてきた。


ほわぁぁぁぁあああっ!!!

「みっ、雅っ!!!」


『あ、彼氏いたんだ…。』

そう言ってあっちへ歩いていく知らない男の人二人。


かれ、かれし……彼氏ぃ?!


「雅ぃ!!恥ずかしいよっ!離れてー!」

ずっと雅が抱きついてるから、

私がそう言ったら、


『…………………むぅ。』


と、雅が口をとがらせて、しぶしぶ私から離れた。

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