…………すき。



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放課後。



きょ、今日はさんざんな1日だったよ…。


さ、帰ろう!

「さーらちゃん!」

『……………美優、また仔犬2匹連れて歩いてるの?』

フッと鼻でさらちゃんが笑った。



ーーそうなんです。離れてくれないのよ!ゆうちゃんと雅!!!!


ゆうちゃんは、キャンキャンうるさく吠えてるし、雅は行動がつかめないし!!


まあ、どっちも可愛いと思わなくもないかもしれないけど!!



「この二人、どうしようー!!」

さらちゃんに助けを求めてみたけど、


『私先に帰ってるから、相手してあげなさい♪』

ニヤッと笑って早足でさらちゃんは帰ってしまった。



「あー!!!どうするのよぉぉ!!」

私が叫ぶと、


『お、おまえ!俺じゃ不満なのかよ!!』


『……………僕が……………………いる…………よ。』


それぞれ、意味の分からないことを言い出す。


「あんたたちが、ついてくるから困ってるのぉ!!」

私が二人にむかって言うと、



『…ふぇ……っく…ぅ。』

「ぁぁぁああああ!ゆうちゃん?!泣かないで!あ、いや!可愛いから泣いてもいいけど……ゴフッ」


殴られた………ゆうちゃんに、なぐられた…しゅーん。


『僕…………美優の………………味方…。……………おいで。』


「み、雅、優しいのね…!」


小さく両手を広げている雅に抱きつこうとしたら、
後ろからすごい力で引っ張られた。

「おぇっ!」


『殴って、ご、ごめん!お、俺も、み、みみ、みみみ、美優の味方だッ!!』



『………………僕の方が………………………美優…の…味方。』


『はぁ?!俺だもん!グスッお、俺の方が美優の…うぅ』


はぁ…………私、どうすればいいんだろう…?

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