情熱効果あり

♪~♪~♪


「はい、麻衣?」

「うん。お姉ちゃん、あのね、土曜日なんだけど、哲志先輩に聞いたら、大丈夫だって。ん?蓮?…えっ…あ…蓮…今度…お…泊まり…に行くね…」


哲志先輩に背中を向けて、電話していた。それがいけなかったのか…どうなのかは分からないけど…

後ろから哲志先輩が抱きしめてきた。突然のことに言葉が途切れ途切れになってしまう。

背中から温かさが伝わってくる。


「ちゃんと話しなよ…」


スマホを当てていない方の耳元で囁かれて、体が揺れた。


「楽しみにしていてね。…ん、今ね、ここにいるから変わるね!」


蓮が哲志先輩のことを聞いてきたので、私は腕の中で振り向いた。

近い!


「あの!蓮と話してください」


スマホを渡す。
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