情熱効果あり
哲志先輩の気持ち?どんな気持ちを言われた?今までの会話を思い出すが、言われた覚えはない。聞き逃したのだろうか?


「分かんないって、顔してるな。いいよ、分からないなら…」


赤信号で止まっていた車を再び走らせる。それから5分後、焼肉店の駐車場に到着した。

分からないならいいと言われて、何も答えることが出来なくて、沈黙していた。


「美味しい!」


「うん、うまいな」


私たちの沈黙を破ってくれたのは、美味しいお肉だった。

次々に焼きあがる肉を胃袋に運んで行き、自然に言葉が出て、笑顔にまでなる。


焼き肉の力はすごい。


「カルビ、追加してもいい?」


「いいですよ。あたしももう少し食べたいです。このタンも美味しいですね」


「残りのタンは全部食べていいよ」


「わっ!ありがとうございます!んー、美味しいー」
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