情熱効果あり
私は部外者であって、部外者ではないようだ。


「忘れてはいませんけど、別な話だと思っていました」


「美咲に確認して、もし俺の子だった場合…最悪結婚することになるかもしれない。麻衣はそれでもいいのか?」


哲志先輩が美咲先輩と結婚?

哲志先輩は私と結婚したいのではなかった?


ズキッ


胸が痛む。


「麻衣?どうした?」


哲志先輩が心配そうな顔をする。私は痛んだ胸を押さえていた。


「あ、いえ…何かこの辺が痛くなって。もう大丈夫ですけど」


痛んだのは一瞬だった。疲れからくるものかな?最近、忙しい日が多いから。


「大丈夫ならいいけど、具合悪いようなら、無理するなよ。帰ろうか?送るよ」


「本当に大丈夫ですけど、そろそろ終わりですものね」


閉店時間が間近だった。いつの間にかマスターもカウンターに出てきていた。


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