情熱効果あり
意気投合して、お腹も膨れたところで、休憩時間が終わる。


「戻りました」


「あー、やっと休憩だわ」


「忙しかったですか?」


「うん、疲れたー」


残っていた3人はみんな顔が疲れている。小児科が混んだから、うちの薬局もかなり混雑していて、忙しく動いていたようだ。


「やっと落ち着いたのよ」


「それは、本当にお疲れ様です」


本当に今は落ち着いているようで、お客さんが1人もいなかった。だから、引き継ぐ業務が何もなかった。残りの3人が昼休みに入る。

薬の補充でもしようかな…


「麻衣、ちょっと」


グイッ


哲志先輩がいきなり手首を掴んできた。返事をする暇もなく、奥の物陰に追いやられる。


ギュッ


「え?」


「疲れたから。…ん、癒されて、元気になれる」


「あの…」


「じゃ、頑張って」


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